気をつけたい子どもの熱中症 「がんばりすぎず、ひとまず受診を」

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聞き手・水戸部六美
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 猛暑で心配な子どもの熱中症。低年齢だと自分で症状が説明できないため、周囲の大人が気を付ける必要があります。国立成育医療研究センターの植松悟子医師(小児救急)は「親の目から見て、暑い時に子どもの様子がいつもと違うと感じたら、ひとまず受診を」と話します。

 ――熱中症はどのように起こるのですか。

 私たちの体は、体温があがると、皮膚近くで血液が多く流れ、外に熱を逃します。汗の蒸発でも体が冷えます。

 しかし、暑くなったり、激しい運動をしたりすると、体で作られる熱が、外へ出ていく熱を上回り、体温が上がります。

 また大量に汗をかくと体の中の水分や塩分が減り、血液の流れも滞ります。

 こうした結果、重要な臓器が高体温にさらされ、体にさまざまな不調が起こります。熱中症はそれらの総称です。

 ――子どもの熱中症の特徴は。

 子どもは大人とくらべて熱中症になりやすいです。

 理由は大きく分けて五つです。一つ目は代謝が良く熱を生みやすいこと。二つ目は筋肉が少ない結果、体重当たりの体表面積が大きく外気温の影響を受けやすいこと。三つ目が熱を逃がすラジエーターの役割をする血液の量が少ないこと。四つ目が汗腺が未発達なこと。五つ目が体の対応能力が成長段階にあることです。

 ――予防法は。

 体重10キロの子どもは、ふ…

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