「長年、泣き寝入り」 脳性まひの親たちの団体が会見

有料記事こぼれ落ちる子どもたち

久永隆一
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 出産時に重い脳性まひになった子どもとその家族の経済負担を軽減する「産科医療補償制度」の対象外とされた親でつくる団体が5日、厚生労働省で記者会見を開いた。これまで救済策を示してこなかった厚労省に対し、「長年、泣き寝入りしてきた」として早期の問題解決を強く訴えた。

 団体は「産科医療補償制度を考える親の会」(代表=中西美穂さん)。2009年にできたこの制度は、22年1月1日以降に生まれた子どもから補償基準を変更。21年12月31日までに生まれた子どもは、出産時の低酸素状態を示す数値基準をクリアする必要があった。この従来基準で対象外とされた子どもは全国に550人程度いるとされる。

 しかし、この従来の数値基準にあてはまらなくても、脳性まひが起こることがわかり、新基準では低酸素状態の条件は撤廃された。

 この日会見した親の会メンバ…

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    末冨芳
    (日本大学文理学部教授)
    2022年8月6日10時4分 投稿
    【視点】

    私も2009年に産科医補償制度が始まった時に掛金を払って制度加入して出産しています。まさかこんな悲しい酷い差別の制度だと思っていませんでした。 お産は赤ちゃんもママも命懸けです。 そのプロセスで障害を負う赤ちゃんもいます。 でも頑

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