第3回21年前に建てたエコハウス、測定の結果は…断熱性能は「不適合」?
A-stories「あったかい家つくってみました エコ・リノベーション奮闘記」
新聞記者にとって「抜かれる」ほど嫌なことはない。自分の知らない特ダネを書かれることだ。相手が同じ社内でも変わらない。
エコハウスの環境性能については、斎藤健一郎記者に抜かれっぱなしだ。
斎藤記者が山梨県北杜市の空き家をエコ・リノベーションした「ほくほく」。そこで気密測定を担った卜部(うらべ)良太郎さん(47)が、望遠レンズのような形の機器を積んで、東京都調布市にある我が家を訪れたのは、12月14日のことだった。
「思ったより圧力が下がらない」
測定を始めていきなり言われた。
「相当、外気が入っていますね」
気密性能は、建物の床面積あたりの隙間面積「C値」で示され、小さいほど高気密だ。「1」だと1平方メートル当たり1平方センチの穴が開いていることを示す。気密性能が低いと、断熱性能を十分に発揮できず、「高断熱・高気密」住宅に不可欠の強制換気もうまくいかない。
気密測定は、室内を密閉して空気を外に送り出し、室内がどれだけ減圧されるかを測る。気密性が低いと、外からどんどん外気が入ってくるというわけだ。
思い当たる場所をチェックした。
1階の勝手口のドア枠の隙間から、わずかだが風を感じた。2階の天井の点検口や照明の穴からもすうっと外の空気が入っている。
環境問題を担当してきた石井徹記者は、山梨県の空き家をエコリノベした斎藤健一郎記者にも教えを請い、21年前に建てた自宅のリノベを決意します。まずは現状を把握することから始めた石井記者。その結果は。
測定の結果は12月23日に…
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