第2回健康にも環境にもいい断熱改修は財布にも? 費用回収までの期間は

有料記事適温で暮らしたい 気候危機と住まい

編集委員・石井徹 大坪実佳子
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A-stories「適温で暮らしたい 気候危機と住まい」

 冬場は「上州のからっ風」が冷たく吹く群馬県安中市はその南西部にある。

 住宅設備会社で働く城田俊男さん(72)は2022年11月、安中市にある実家を改修した。「暖かい家は寿命を延ばすと聞いていたのでね」

 改修に気がつく人はほとんどいない。外側の見た目がまったく変わっていないからだ。ところが、玄関を入ると、もう一つドアがある。壁や床には厚さ約10センチ、天井には約20センチの断熱材を入れた。

 「見た目より、性能を優先しました」。外は5度以下でも、パネルヒーター1カ所で、居間もトイレも、室温は約23度で一定しているという。

築55年以上の実家を「区画断熱」、費用は…

 高校時代まで過ごした2階建ての実家は、築55年以上がたつ。断熱や気密のことはほとんど考えられていない、典型的な日本の住宅だ。

 両親を亡くした後は空き家になっていた。自らの子どもたちは独立し、妻も2年前に亡くした。そろそろ実家に戻って暮らしたい。しかし寒いし、1人には広すぎる。選んだのが「区画断熱」だ。

 延べ約140平方メートルの…

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