父親の育児参加、思春期まで好影響? 精神状態の不調リスク低く

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足立菜摘
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 乳児期に父親が育児に参加することで、16歳になった子供がメンタルヘルス不調をきたすリスクが下がったという調査結果を、国立成育医療研究センター東京都世田谷区)の研究グループがまとめた。父親の積極的な育児への関わりが「子供の成長に好ましい影響」をもたらす可能性があり、それを後押しする社会環境の整備の重要性が示された。

 同センター研究所の加藤承彦室長らの研究グループが、2001年に生まれた子供1万8510人の家庭を対象に、厚生労働省文部科学省による追跡調査の結果を分析した。

 研究では、子供が生後6カ月の時点で、父親の育児への関わり(「食事の世話をする」「おむつを取り換える」「入浴させる」など)について、その頻度に応じて対象の家庭を四つのグループに分類。子供が16歳になった時のメンタルヘルスの状況を比べた。

 その結果、子供が16歳時点…

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    田中俊之
    (大妻女子大学准教授 男性学研究者)
    2023年1月18日10時24分 投稿
    【視点】

    NHK放送文化研究所が実施した「中学生・高校生の生活と意識調査2022」によれば、悩みごとを相談する相手としてお母さんが31.5%なのに対して、お父さんはわずか4.9%でした(https://www.nhk.or.jp/bunken/res

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    高橋末菜
    (朝日新聞経済部次長)
    2023年1月18日13時58分 投稿
    【視点】

    父親が育児することで子どもと父親の関係が良好になるというのは、実感としてすごくわかります。記事では触れていませんし、この調査のテーマではないかもしれませんが、父親が育児することは、夫婦の関係(パートナーシップ)を良好にすることにもつながると

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