新型コロナウイルス感染症について、世界保健機関(WHO)が世界的な流行を意味する「パンデミック」の状態と認定してから、11日で3年となる。最近は大規模な感染拡大は見られず、日本でもマスク着用などの対策について、緩和が続く。ただ、新たな変異株の登場は続いており、新型コロナがどのように発生したのかも不明なままだ。このまま終息に至るのか、さらなる「新型」の出現を早期にくい止められるのか、先行きは不透明だ。
WHOのまとめによると、2020年1月に新型コロナの出現が報告されて以来、今年3月5日までに世界でおよそ7億6千万人が感染し、約687万人が亡くなった。
「新型」の呼称、変更へ
昨年末ごろ、日本を含むアジアを中心に大きな感染拡大が見られたが、現在は世界的にほぼ落ち着きを見せている。
日本は新型コロナの感染症法上の位置づけを引き下げるとともに、「新型コロナ」の呼称を変えることを検討している。
コロナウイルスはこれまでにもSARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)として世界各地で流行を起こし、さらに新たなコロナウイルスが遠からず広がる可能性もある。「そのとき、新たなコロナを何と呼べばいいのか」と指摘する声が出ていた。
WHOの委員会は今年1月、「パンデミックは『移行期』にある」との見方を示した。最も深刻な段階から、世界的なリスクが下がり、対策を縮小する段階に移りつつあるとの認識だ。
とはいえ、いまでは各国とも感染者数の細かい算定などをやめており、正確な実態は分からなくなっている。コロナによる死者は出続け、必要とする世界の人々にワクチンや治療薬が十分に行き渡っているとも言えない。
一昨年秋に登場した変異株の…
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