自信なくした40代、重ねた「負の成功例」 山口達也さんの依存症

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聞き手・浅野真 鈴木彩子
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山口達也さんインタビュー【前編】

 アイドルグループ「TOKIO」の元メンバーの山口達也さん(51)が4月、朝日新聞のインタビューに応じた。すべてに自信をなくした40代のころ、自分を傷つけるように酒を飲み、周囲にも迷惑をかけるようになったという。トップアイドルは、なぜアルコール依存症に陥ったのか――。依存症の「底つき」を経験するまでの日々を語った。

 ――自身のツイッターなどで、アルコール依存症であることを告白されました。自身が起こしたわいせつ事件や酒気帯び事故と、病気の関係をどうお考えですか。

 事件、事故について、改めておわびしたいです。どれだけ謝罪をしても、犯した罪を消せるわけではありません。罪を真摯(しんし)に受け止め、同じ過ちを犯さぬよう歩んでいきたいと思っています。また、私にかかわる全ての人々の信頼を損ね、報道を通じて多くの方々に不快な思いをさせてしまったことについてもおわびします。

 当時、アルコールは使用していただけで、問題があったのは自分のマインド。お酒を使うことで、自分のゆるみが悪い形で出てしまった。

山口さんが起こした性暴力も飲酒運転も許されることではなく、酒を飲んでいたことは理由にならない。一方でアルコールの乱用は暴力や交通事故など犯罪のリスクになる。自身の飲酒に向き合うことは、再発防止には欠かせない。アルコール依存症と認め、回復するためにはどうしたらいいのか。同じ依存症の記者がインタビューした。

 ――もともとお酒は好きだった?

 そうですね。飲み始めがよくなかった。20代のころ、収入も得られるようになり、友達も増やしたい、仕事を増やしたいとなったとき、調子に乗って、楽しく騒ぐために飲んでいました。

 「きょうは無礼講」とか、「飲んで騒いじゃって」とか言われれば、「ありがとうございます!」みたいな。リラックスのために飲むのではなく、理性が壊れるまで飲むのが普通でした。

褒められても「本当かな」

 ――飲み方が変わったのは。

 この10年ぐらいですね。4…

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