「オーガニック養殖」のサクラマス、病院食に 金沢大が研究成功
小島弘之
養殖で育った魚が病院の食事に――水産資源の研究開発に取り組む金沢大学の能登海洋水産センター(石川県能登町越坂)が、養殖のサクラマスに投薬をしない「オーガニック養殖」に成功し、このほど、金沢大付属病院(金沢市宝町)の患者に提供された。
同センター長の松原創教授(水圏生殖生物学)らは、2020年に研究を開始し、22年5月に養殖に成功した。そのひけつとなったのが、飼育に使う「水」だった。
能登の井戸水と濾過(ろか)した海水を混ぜた水でサクラマスを育てることで、成長ホルモンの分泌を促進。従来は2年~2年半かかる食べ頃になるまでの期間を大幅に短縮することに成功したという。
さらに、従来の養殖では、魚…
- 【提案】
病院食はまずいもの、という時代は過ぎ去り、今や病気のときほど美味しく食べられて早い回復を促す、という考え方があたりまえになってきた。この記事にあるサクラマスの「オーガニック養殖」の秘訣はまさにシンプル。地元能登の井戸水の質の良さが一役買って
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