食べても大丈夫? 吸い込んだら? カビの健康リスク、専門家に聞く
藤谷和広
蒸し暑いこの季節、カビや細菌などの微生物が増えやすくなります。傷んだ食品による健康被害への注意が必要です。日常生活ではどんなことに気をつけたらいいのか。食品衛生学会の前会長で、東京農業大学の小西良子教授(食品衛生学)に聞きました。
――カビが生えやすいのはどんな条件なんでしょうか。
カビは気温20~30度で、湿度が70%を超えると活発になるので、まさにいまの時期に生えやすくなります。
――保健所などに「カビが生えた食品を食べてしまった」との相談も寄せられると聞きました。
パンや菓子類、果物、野菜、ジュースといったものが多いようです。カビは基本、空中に浮遊していて、栄養分のあるところに付着します。食品の保存中に生えてしまうことがほとんどです。
よくみられるのは、アオカビと呼ばれるペニシリウム属や、コウジカビと呼ばれるアスペルギルス属、クロカビと呼ばれるクラドスポリウム属です。ペニシリウム属やアスペルギルス属の中には毒素を産生するカビもありますが、見た目ではなかなか区別できません。
――カビが生えた食品を食べても大丈夫なのでしょうか。
キノコやブルーチーズなど…
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