このブログを検索

今週半ばの小ネタ:超加工食品でメンタル低下、飯テロに立ち向かうテクニック、自撮りを加工する人ほど自尊心が低い


ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

   

 

 

超加工食品はうつ病リスクを23%増加させるぞ!

超加工食品の害については、過去に何度も書いている当ブログ。超加工食品は、めっちゃ加工されてて原料がよくわからない食品のことで、やたら中毒性は高いし、早死にのリスクは上がるし、がんリスクも上がるしで、とにかく避けておきたいわけです。

 

超加工食品の例は、以下のような感じ。

 

  • フライドチキン
  • インスタント麺
  • エナジードリンク
  • ソーセージ/ハム
  • 大量生産のパン
  • 朝食のシリアル
  • アイスクリーム
  • ジンやウィスキーなどのアルコール飲料

 

このような食品が良くないのは一目瞭然でしょうが、あらためて「体に良くないよ」ってデータが増えまくってるわけですね。

 

でもって、新しいデータ(R)は、さらに「超加工食品はうつ病のリスクを高める!」って結論を出していて、加工レベルが高い食品はメンタルにも悪いんだって話になっておりました。

 

これは23,000人以上のオーストラリア人を対象にしたもので、みんなの普段の食事とメンタルの変化を15年間にわたって追跡調査したもの。そのうえで、喫煙や学歴、収入、運動などの要因を考慮に入れつつ、数字を調整したところ、

 

  • 超加工食品が30%以上ふくまれた食事をすると、うつ病のリスクが著しく高まる。

 

  • 超加工食品を最も多く食べたオーストラリア人は、最も少なかった人に比べ、うつ病のリスクが約23%高かった。

 

とのこと。喫煙や運動とは関係なく、うつ病リスクが23%アップってのはすごいですねぇ。ちなみに、アメリカでは、超加工食品が全カロリーの約60%を占めているそうで、この研究で指摘されてる「30%」の基準値をはるかに超えているそうな。日本だともうちょい低そうですが、どんなものなんでしょうね。

 

もちろん、この研究では、超加工食品がうつ病の原因だとは証明できないものの、過去の研究と合わせて考えると、関連性はだいぶ強そうですよねー。

 

 

 

「飯テロで腹が減った!」を簡単に止める心理テクニック

ネットには「飯テロ」なんて言葉がありますが、新たなデータ(R)では、「スマホで食べ物の写真を見ると逆に空腹がまぎれるぞ!」と報告しておりました。スマホで食べ物の写真を見ると空腹感が減り、減量テクニックとして使えるかもしれないというんですな。

 

これは1,000人以上の男女を対象にした試験で、みんなにチョコやお酒の写真を見せ、それぞれの空腹感がどう変わるかをチェックしたらしい。その結果がどうだったかと言いますと、

 

  • 食べ物の画像を2つか3つ見ただけだと、空腹感がよりブーストしてしまう。
  • しかし、食べ物の画像を30回見ると、逆に食欲が減った。

 

って結果だったそうです。ちょっと食べ物を見ると空腹が増すけど、そこから画像を見まくれば、実際に何も食べなくても、より満腹感を感じられるわけですね。

 

なぜこのような現象が起きるのかと言いますと、チームは「食べ物に対する考え方が食欲に大きく影響するからだ」と指摘しておられます。

 

何も食べなくても満足感を得られるのは、食べることを考えることが、実際に食事をすることと同じだからだ。

 

食欲は、私たちが思っている以上に、認知と密接な関係がある。ジェリービーンズの色の違いを知ってもらうと、たとえ赤いジェリービーンズを食べ尽くしても、黄色いジェリービーンズが欲しくなるという研究結果もある。たとえ、どちらの色もまったく同じ味だとしてもだ。

 

このとき、人々の食欲をかき立てるのは、「黄色いもの」の多様性や目新しさについて考えることであって、空腹を満たすことではない。

 

ってことで、人間はたんに味だけで空腹を抱くわけではなく、食事の多様性や新鮮さなども関係してくるんだ、と。同じ食事の画像を見まくると、その食事への目新しさが減るため、食欲も低下するわけですな。

 

ってことで、今後は、もし夜中に飯テロ画像を見て腹が減ったときは、逆に同じような食事の画像を見まくってみると、誘惑に耐えやすくなるかもしれません。お試しあれー。

 

 

 

 

自撮りを加工する人ほど自尊心が低いぞ

SNSがメンタルに悪いのでは?って考え方は昔からありますが、近年は「使い方次第でSNSは善にも悪にもなる」って結論に落ち着きつつあるよなーって感じだったりします。どんなSNSも、うまく使えば人生の満足度が上がるし、他人との比較に使えばメンタルを病む方向に働くよーという、非常に常識的な結論ですね。

 

でもって、最近の研究(R)では、SNSの負の側面について改めて調べてくれておりました。この研究の結論をひとことでまとめると、

 

  • 自撮りを加工する人ほどメンタルの調子が悪い!

 

みたいな感じです。インスタの写真を加工するのはもはや常識的な行いですが、これをやる人ほど自尊心が低い傾向があるそうな。

 

これは403人の若い男女を対象にした研究で、みんなのSNSの使い方、自撮りを加工する頻度、メンタルの状態などを調べ、どんな傾向が見られるかを調べたものです。その結果、

 

  • 自撮りを加工する回数が多い人ほど、他人の外見と自分を比較することが多く、最終的には自尊心が低くなりやすかった。

 

って結果だったそうです。写真の加工が多い人は、SNSで他人のルックスを自分と比べちゃって、自信を失ってしまうケースが多いみたいっすね。過去に何度か書いたとおり、SNSでメンタルを病む人は「他人との比較」が原因になってることが多いので、この結果にも納得と言いますか。

 

研究チームいわく、

 

写真を加工する行為は、特に10代のあいだで、自分を「ただの物体」として認識し、「自分の価値は外見で決まる」という考え方を助長しているのかもしれない。


とのこと。もちろん、この研究は自己報告でしかデータを集めてないし、因果関係もよくわからないので、解釈には注意が必要ではありますが、「自撮りの加工をせずにはいられない!」って感情が強い方は、SNSの罠にハマっている可能性が高いとは申せましょう。


スポンサーリンク

スポンサーリンク

ホーム item

search