愛煙家のマナー、悪さ目立つ札幌 「たばこなし」の五輪に暗雲も?

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日浦統
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 北の大地・北海道は愛煙家が多く、成人喫煙率や肺がんの死亡率が全国より高い。道都・札幌市受動喫煙防止対策は、中小飲食店などで道半ばのまま。歓楽街ススキノは喫煙制限区域ではなく、マナーの悪さも目立つ。市は冬の観光客増加のため2030年五輪・パラリンピック招致を目指すが、いまや五輪は「たばこなし」が主流。このままで実現できるのだろうか。

 毎朝、札幌市役所本庁舎から「歩きたばこ 区域内禁止」と書かれたのぼりを掲げた3人組が出発する。警備員1人と腕章をした指導員2人でつくる「ポイ捨て巡回・監視チーム」だ。1日3回、大通公園からJR札幌駅に設定された喫煙制限区域を計3時間かけて巡回する。違反者を見つけたら、その場で過料1千円を徴収する。

 灰皿のない公共の場所での喫煙と歩きたばこ、吸い殻のポイ捨てを禁じるポイ捨て防止条例が施行されたのは18年前。違反者数は年によって幅はあるが、約150~300人。「その大半は観光客ではなく市民」(担当課)という。コロナ禍の21年度は過去最高の854人にのぼった。違反者の95%はポイ捨て条例を認識しており、市内の愛煙家のマナーはよくない。

道内女性の喫煙率、断トツ1位

 もともと道内は喫煙率が高い…

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