コロナワクチン接種後14歳死亡 因果関係「否定できず」厚労省部会

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後藤一也 神宮司実玲 野口憲太
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 厚生労働省の専門家部会は28日、新型コロナワクチン接種後に亡くなった健康な14歳の女性について、ワクチン接種と死亡との因果関係を「否定できない」と評価した。国の「副反応疑い報告制度」で報告されたコロナワクチン接種後の死亡例で、接種との因果関係が「否定できない」と評価されたのは2例目。

 この女性の死因について、徳島県警の依頼で司法解剖を実施した徳島大医学部法医学教室の研究チームは今年3月、「ワクチン接種による心筋心膜炎が原因」とする論文を日本法医学会の学術誌に発表していた。

 論文によると、女性は起立性調節障害の病歴はあるが、元々健康で、通っている中学校では運動部に所属していた。女性は昨年8月、米ファイザー製のmRNAワクチンの3回目接種を受け、翌日に37・9度の発熱があり、夕方には治まった。就寝後、呼吸の苦しさを訴えて一時、目を覚ましたという。翌日、家族が呼吸をしていないことに気付き、接種から45時間後に死亡が確認された。

 解剖に関わった同大の主田(ぬしだ)英之准教授によると、心臓や肺、肝臓、腎臓、膀胱(ぼうこう)など様々な臓器に炎症が起きていた。ワクチン接種から数日以内だったことや国内外の知見をふまえ、ワクチン接種で発症した心筋心膜炎が不整脈を引き起こした可能性が高いと結論付けた。

 部会はこの報告も踏まえ、現時点ではワクチンの接種体制に影響を与えるほどの重大な懸念はないと判断。ただ、これまでにもコロナワクチン接種後にごくまれに心筋炎や心膜炎になる報告はあったことから、厚労省は改めて、胸の痛みや呼吸困難の症状が出た場合には、早めの受診をするよう周知する。

 主田さんは「どんな医薬品も…

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