嚥下障害あっても「家族と同じ物」、インクルーシブフードの開発進む

有料記事患者を生きる

編集委員・辻外記子
[PR]

 摂食嚥下(えんげ)障害は、うまく食べられない状態全般をさす。かんだりのみ込んだりすることが難しいほか、食べ物と認識できない場合もあり、深刻度は様々だ。

 お年寄りに多いが、連載で紹介した加藤真心(まこ)さん(13)のように、筋肉の病気や脳性まひの子供にもみられる。国内に100万人以上いるとの推計もある。

 進行を防ぐことはできるのか。東京医科歯科大学摂食嚥下リハビリテーション学の戸原玄(とはらはるか)教授(51)は、口を大きく開けるリハビリを薦める。「思いきり口を開けて10秒ほど止める」を5回で1セット、1日2セットすると良いという。「寝てばかりでなく座る時間を長くし、声を出す、歌うなどによって意識レベルを高めるのも良い」と話す。

 食べ物が気管に入る誤嚥(ごえん)を防ぐため、とろみ剤を加えたりミキサーでペースト状にしたり、加工した物を活用する。ただ、外出時の準備は難しく、彩りが乏しい介護食は食欲をそそらない物も多い。

東京医科歯科大などが開発「もぐもぐBOX」

 東京医科歯科大や東京都など…

この記事は有料記事です。残り566文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら